ビジョンと市場に流れる力のバランス、そして起業家兼投資家が集中分野を3つ選ぶべき理由などについてもにょもにょ考える
※非常にハイコンテクストな記事なので、一般に推奨できる読み物ではありません
前提として、私は「スタートアップ」と呼ばれる形態の会社で働く
フロントエンド・バックエンドの開発者である。
開発者ではあるが、起業家でもある。
それ以前に哲学者でもあるが、思索だけして実践しないことは嫌いなので、
現状のような心向きに落ち着いている。
「品質とユーザーの要求を兼ね合いし、最速でサービスの価値の有無を検証すること」
がスタートアップにおいて最も重要であると考え
開発者・起業家としての能力を磨いてきたが、
近頃はそれよりもメタな上位レイヤーで勝負が分かれる
ケースがあると認識できたので、とりとめなく書き記せればと思う。
ビジョンにこだわりすぎて失敗するケースや
市場によりすぎて心がついてこないケースがあるように
ビジョンと市場のバランスには心を悩ませてきた。
一旦の整理のために、
ビジョンと市場を兼ね合いした私なりの優先順位を言語化しておこうと思う。
(以下のリストは向こう30年で達成したいことを時系列マッピングし、今後大きく成長しそうな市場の時系列マップと照らし合わせて、優先して取り組むべきテーマを決定したもの)
1.【価値の再考】
エクイティハックによる「急成長」のデザイン(未公開株式市場・トライアルラウンド)
2.【市場の再考】
この宇宙全体の人口扶養力の向上による「市場の中心」のデザイン(循環型宇宙コロニー・暮らしと労働の在り方)
3.【表象意識の再考】
「体験」の破壊的提案による「不可能だったこと可能に」のデザイン(電脳・明晰夢・仮想現実)
これらを実現するにあたり、市場の流れとの兼ね合いが重要になる。
趣味や芸術活動のようにROIを度外視して取り組むのではなく、
追い風の吹いている分野から着手し、目標達成に有効な仮説検証を重ねていきたい。
また、価値検証をするために必要な開発力の強化や、
業界知識のインプットは非常にコスト高なものなので、
「追い風の吹きそうな注力分野」を3つ程度に制限する事により、
起業家としても投資家としてもバランスのよいものになると考える。
(これがマスクやティールのような起業家兼投資家の強みと考えている)
なぜ注力分野を1つに集中せずに3つにするのかというと、
起業家は往々にして思い込みの激しい生き物なので
「追い風が吹きそうだ」という予想は外れる可能性も多分にあるということ、
アテが外れたときに精神失調に陥らないためのモチベーションマネジメント
的な役割を考慮したことなどが理由に挙げられる。
開発力とドメイン知識を蓄えた、
自分が心から酔える分野を3つ持っておき、
そのどれかに追い風が吹いたときが勝負所だと考える。
また、これらに付随して生活スタイルが決定する。
・最も資金が潤沢で人材に恵まれる土地を拠点に生活する
・配偶者もクリエイティビティに溢れており、日々の生活を心から楽しめる健康的な関係であること
・自らはアイデアを高速で価値検証するだけの高度な開発能力が求められる。
・その先に、資金調達や組織論のような経営者としての力が求められる。
私のなにげない思考の吐露が、
誰かにインスピレーションを与えられれば物書き名誉に尽きる。